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　ホンダ・オートモービル(タイランド)社(HATC)首脳が、この程明らかにしたところによると、今年HATCのアユタヤ工場の生産台数が、生産能力に対して60%で推移する見通しだという。これは、昨年10月以来の反プア・タイ(タイのための意)党(PT)運動から軍部が権力を掌握する事態に至ったことによるもの。PT政権は、海外逃亡中のタクシン・シンナワットの実妹、インラック女史により運営されていた。しかし、実質的にはタクシンが政権をコントロールし、政策を打ち出してきたとされる。この結果、今回の軍部権力掌握につながった。

　自動車産業全体は、3万人の契約労働者を解雇したという。これは、国内の新車市場が政治問題により縮小傾向を示しているためとのことだ。しかし、インラック政権が2012年末まで展開した第1台目自動車購入に絡む税還付政策による副作用が、現在露呈しているという。

　同政策により新車需要が、2012年末までに前倒しとなっただけで、消費者が裕福になったわけではないという。このため、同政策が市場に与える影響が懸念されていたとしている。同首脳は、HATC本社が新工場の稼動を半年から1年間延期する決定を行ったと述べた。同工場は、タイ東部プラチンブリ県で建設中だとされる。HATCのアユタヤ工場の生産能力は、年間ベースで30万台だという。これに対して新工場は、年に12万台だとされる。

　同首脳によると、生産カットは新車需要が低迷していることに起因しているという。これにより、労働者のオーバータイムは削減されているとのことだ。また、HATCの余剰在庫は解消されたとしている。HATCの今年の新車販売台数は16万台に満たない可能性があるという。また、国内の全新車販売台数は、100万台を下回る可能性があるとのことだ。

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